2010-01-04

立場が変わっても胸張れるように行動しよう

NHKの大河ドラマ『龍馬伝』が始まった。福山雅治が最近、なんでカーリーヘアーにしているんだろうと思っていたら、龍馬を演じるためにそうしていたんだ。

龍馬伝を見ていたら、当時土佐藩には上士(上級武士)と下士(下級武士)の厳しい階級制度があり、下士は上士に逆らえないという理不尽な世界が広がっていた。

これを見ていたふと思ったのは、現代におけるクライアントとサプライヤの関係も同じようなものではないかということだ。クライアントは発注者でサプライヤや受注者という上下関係があるため、基本的にはサプライヤはクライアントに逆らえない。これは坂本龍馬の時代と同じではないかと思ったけれど、絶対に立場が逆転しないわけではない。

クライアントの組織からその人が離れれば、サプライヤの立場になることも大いにあり得る。自分の実力ではなく組織の後ろ盾で偉そうにしている者は立場が変わると本当に情けない。

妹尾河童の小説『少年H』で、戦時中の学校で偉そうにしていて少年Hをいじめていた教師が終戦後に態度が180度変わる場面があった。環境なんていつどんなふうに変わるのかわからない。だから環境や立場が変わったときに情けないことにだけはなりたくないと思う。

ツールベンダーの営業員と話しをするときにこのことを忘れないようにしている。自分が動かそうとしているのは自分のお金ではなく組織の金であり、そのツールに投資するのは、自組織の商品やサービスを向上するために役立てるのであって、それが達成できなかったら自分の責任だ。

だから、そのために自分とツールベンダー、ツールメーカーは協力しなければいけない。技術者教育ベンダーについても同じ事が言える。技術者教育にお金をかけるということは、その結果、技術者のスキルが上がり、結果的に価値の高い商品をリリースすることに貢献できなければならない。

すぐに結果が分かるようなことではないが、「役に立つ」という確信がなければ投資してはいけない。

そのためには、ツールベンダー、ツールメーカー、教育ベンダーにも努力してもらう部分があるし、自分もできる限りの情報を提供する必要がある。

ツールベンダー、ツールメーカー、教育ベンダーも何も言わずにお金だけ払ってくれるお客さんよりも、いろいろな注文を付けながらも長く付き合ってくれるお客さんの方がありがたいはずだ。

クライアントもサプライヤも顧客満足を高めることを第一の目的として行動をしていれば、よりよい互恵関係が築かれ、後から売り上げも付いてくるはずだ。

日頃からそういう行動を取っていれば、立場が逆転したときでも共通の価値感のもと、態度を変える情けない状況にはならないと思うのだがどうだろうか。

0 件のコメント: