10月11日WBCフライ級タイトルマッチで内藤大介と亀田三兄弟の二男亀田大毅の試合が行われ、チャンピオンの内藤大介が初防衛を飾った。亀田大毅は試合中、頭突きやサミング(グローブの指を相手の目に入れる行為)、太ももを狙ったローブローなど反則行為を連発。12回には相手を投げるレスリング行為を2度繰り返し、計3点を減点された。
でも、この試合ファイトマネーは亀田大毅がチャンピオン内藤大介の10倍も高いのだという。悪名高き亀田親子が話題を作り興業を成功させたからだというのだ。
この話を聞いて、顧客満足と価値は必ずしも一致しないことがるのだと思った。チャンピオンの内藤大介が名も知れぬ外国人ボクサーと試合をしてもこれだけ注目を引くことはなかっただろう。悪役の亀田親子が世間の注目を集め興業として利益を生み出した。結果的に興業としては顧客満足(観客やテレビの視聴者を引きつけたという意味で)が高かった。
しかし、この試合「価値」の高い試合だっただろうか。歴史に残る名勝負だったろうか。もちろん、その答えはNOであり、後味の悪い(よい意味で)語り継がれることのない試合だった。
そう考えると、ものづくりで生きている者にとっての顧客満足は持続性のあるものでなければいけないことがわかる。一回こっきりの成功は継続的な価値につながらない。組込み製品は継続的に使われるため、買ったそのときに満足してもらっても商品を使うこむうちに「ああ、やっぱり使いにくいなあ」と思われると次にその製品群や場合によってはそのメーカーの商品すべてがその消費者に選択されない。組込みの世界では継続的な顧客満足がブランドととしての価値を生むのだと思う。
継続的な顧客満足と価値を生み出す商品開発を続けていなければ、顧客や市場に見放される羽目に合う。製造年月日を偽装した赤福しかり。
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