ちなみに、このインタビューに答えているキンバリー・ウィーフリング氏は、女性でアメリカ、ペンシルバニア州生まれ、ゼロックス・バーク社の子会社であるアウトサイド社の元プログラムマネジメント副社長で、現在は、リーダーシップ、コミュニケーションの分野を中心に、企業の人材育成のトレーナーとして活躍中とのこと。ヒューレット・パッカード社での10年間にわたる技術管理および製品開発の経験を生かし、さまざまなハイテク企業の立ち上げにも貢献しているとのこと。
Leaders to Look forちなみに、自分は偉大な企業を作ったり、組織を優れた企業にすることを目的としているわけではない。組込みソフトエンジニア、特に優秀な組込みアーキテクトが高い能力を持っているのに評価されない、クリエイティブな仕事ができない、能力が高ければ高いほどこき使われ仕事が増えるという状況を改善し、優秀な組込みアーキテクトを育てたいだけである。
Interviewer: Can you, maybe, describe some different types of leadership for us?
インタビュアー:さまざまなリーダーシップのタイプについて、少しご説明いただけますか?
Wiefling: Some leaders are loud and bold and crazy like me – make a lot of noise and tell people, “Come on, everybody! Let’s go and do this!” That’s a very charismatic leader. Sometimes, this is called the “rock-star leader.” Everybody knows them; they have a huge personality. Steve Jobs, head of Apple; he’s a rock-star leader; I say it like this; these kinds of leaders take up all the oxygen in the room.
Then there’s something called a “level-five leader.” Level-five leader is somebody who comes in day after day, weak after weak, year after year, constantly working for the good of the team, the organization. When something good happens, all the credit goes to their team. When something bad happens, they look in the mirror and say, “How did I contribute to this bad happening? And they are constantly focused, give, ten, fifteen, twenty years, leading companies to greatness.
This is the king of leader that Jim Collins writes about in a book called Good to Great. It’s very easy to be a good company, but in order to be a great company, you need a level-five leader.
Then there is a very quiet kind of leader called the “servant leader.” This person is behind the scenes, serving their people, leading from behind, removing obstacles, providing resources, encouraging and supporting them, not getting the credit, and not even appearing to lead sometimes. This is the kind of leader that Loa-tzu says, “That kind of leader, when the people accomplish their goals, they say, “We did it ourselves!”
ウィーフリング:私みたいに、うるさくと、大胆で、無茶なリーダーがいますね-いろいろ騒ぎ立てて、人に「さあ、みんな! これをやってみようよ!」と言うようなタイプです。これは実にカリスマ的なリーダーですね。「ロックスター型リーダー」と呼ばれることもあります。誰もが知っている、強烈な個性を持っている人物です。アップル社の最高経営責任者であるスティーブ・ジョブス、彼がロックスター型リーダーです。私はこんなふうに言うんです。こういうタイプのリーダーは部屋中の酸素をみんな吸い取ってしまう、と。
それから、「レベル5型リーダー」と呼ばれるタイプがあります。レベル5型のリーダーは、来る日も、来る週も、来る年も、たゆまずチームや組織のために働き続ける人です。何かいいことが起これば、手柄はすべてチームのものとなります。悪いことが起きると、この手のリーダーは、鏡をのぞき込んで「今のこのまずい事態に、私はどう加担してしまったのだろう?」と問い掛けます。そして、5年、10年、15年、20年と、優れた企業にしていくことに、たゆまず力を注ぎます。
これは、ジム・コリンズが『ビジョナリーカンパニー2-飛躍の法則』という本の中で書いたリーダーの種類です。良い企業をつくることは実にたやすいことですが、偉大な企業を作るためには「レベル5型のリーダー」が必要です。
それから、「奉仕型リーダー」と呼ばれる、非常に物静かなタイプのリーダーもいます。このタイプの人物は舞台裏にいて、部下に奉仕し、背後から導き、障害を取り除き、あらゆる資源を供給し、部下を励まし、支え、手柄を自分のものにせず、ときには指揮していないように見えることさえあります。こうしたリーダーは、老子が言うところの「目的が達成されると、部下の者たちが『私たちが自らの手で成し遂げたんだ!』と言うようなタイプのリーダー」です。
しかし、組織の上位層やプロジェクトリーダー、技術リーダークラスを動かさなければどうにもこうにも、その目的を達成することはできないということが分かってきた。
組織内のリーダーと呼ばれる人たちがキンバリー・ウィーフリング氏が言うような素養を身につけていかなければ、我々エンジニアの明日はないのではないかと思う。または、自分自身がそのような素養を身につけてリーダーにならないと、自分やその下の者達が浮かばれないように感じている。だから、このようなリーダー論はソフトウェアエンジニアにとっても無縁なことではないと思っている。
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