2025-06-18

FDA 医療機器ソフトウェア市販前申請ガイダンスの解説動画を作りました

 米FDA 医療機器ソフトウェア市販前申請ガイダンスの解説動画を作りました。アメリカでソフトウェア搭載の医療機器、または、そのものが医療機器となるソフトウェア(SaMD)を上市しようとしたら、このガイダンスの要求に沿って作成したドキュメントを提出しなければなりません。

日本国内やEU、一般海外は医療機器ソフトウェアに関しては、IEC 62304 さえできていれば、どうにかなりますが、FDAの審査はレベルが違います。ものすごく厳しくて、ガイダンスをちゃんと読み込んで、ちゃんとガイダンスの意図を理解した上でドキュメントを提出しないと、申請は通りません。

ガイダンス通りに作っていないと、照会がいくつもやってきて、答えられずに180日経過してしまうと、その申請は却下されてしまいます。180日長いと思うかもしれませんが、臨床試験や実験をしないと答えられないような内容だと、時間はどんどん過ぎていきます。

米国FDAへの申請を考えている方は、まず、この約30分の動画を観て、どれくらい厳しいのかを感じてみてください。FDAはAIの医療機器のこともしっかり考えていて、市販後の機械学習のことも市販前申請に審査します。

トランプ政権がFDAの職員も大量にクビにして、一部再雇用されたりして、今は混乱しているかもしれませんが、そのことでFDAの審査が甘くなるとはとても思えません。

医療機器以外のドメインの方も、医療機器ソフトウェア規制がどんなものか、この動画で様子を観てください。

紹介動画(ショート)


解説動画本編





2025-06-15

15分でわかる IEC 62304 の動画を作りました

 


15分で分かる 医療機器ソフトウェア規制シリーズとして、IEC 62304(JIS T 2304)医療機器ソフトウェアライフサイクルプロセスの解説動画を作ってみました。

長い動画は不評という記事をみて、自分で作った1時間ちかい解説動画をAIにお願いして 15分くらいのシナリオにしてもらい、ナレーションの台本も作ってもらって、AI音声で早口で音声を会わせました。結局20分になってしまいましたが。

AIの出力を修正したり編集したりするのに一日かかりましたが、自分でイチから作ったら、一週間はゆうにかかるところを一日でできたので、相当なスピードアップです。

AIは、「分かりません」とは言わないので、「そこは言い切らないで欲しい」というところも自信もって言い切ってくるので、ファクトチェック、レビューは必須です。

ファクトチェックは必要としても、ものすごく優秀な部下がいる感じで、頼もしい限りです。


2025-05-30

Medical Software Consulting を起業しました

6月1日付けで、Medical Software Consulting を起業し、ポータルサイトを開設しました。医療機器ソフトウェアの規制対応支援がメインでドメインに特化したコンサルティングを行う予定です。特に見てもらいたいのは、起業に合わせて作った youtube の動画チャネルです。

医療機器ソフトウェアの規格適合に必要な国際規格の1時間弱の解説動画がメインで、音声を VoicePeakという AIソフトで作りました。原稿を書くのは大変でしたが、国際規格の内容は3年に一回修正されるので、変更点を差し替えるのもAI音声の方が楽だし、VoicePeak は本当になめらかに喋ります。(規格名称の発音だけがイマイチですが。)

それと、解説動画を紹介するショート動画も、AIを使って身振り手振り付きでアバターが喋っています。

解説動画は無料ですが、Google Classroom を使った教育マネジメント(動画視聴管理、チャット、質疑応答、修了テスト、力量評価)を有料にしています。テストはベースを ChatGPT に作ってもらいました。
今回、ChatGPT 含め、AIを駆使することでかなりのことが、低価格で実現できて、時代の変化を感じます。

AIでかなりのことが省力化できるので、人間は人間と人間の関係性の部分に注力を注ぐべきなんだろうと思います。 ただ、AIは あたかもホントのこのようように間違ったことを自信ありげに言ったりもするので、正しいか間違っているかを判断する素養が人間側に必要です。 AIを使いこなすには、対象となる課題を一度は一通り経験していることが必要と感じています。一度やったことがあって、失敗もしたことがあるからこそ、AIのサジェスチョンを有効に利用できます。生成AIの出力はそのままでは商品にならない、または、何回か修正を繰り返さなければ、満足できる形にならないこともあります。でも、自分で全部やるよりははるかに楽です。 今度、もの作りにおいては、経験の浅い技術者に 対象ドメインのもの作りを企画から製造まで、一通りやりきるような PBL(Project Based Learning)をやらせることが重要になってくるでしょう。 その経験の上で、AIを使うようになると、もの作りの効率化が進むと思います。もの作りの経験なしに AI に頼っても、正しいサジェスチョンかどうかを判断できないので、顧客価値を高めるためのもの作りを達成するのは難しいと思います。世の中にすでに存在するものを模倣してアレンジすることはできるのですが、新しい価値を生み出す開発は人間がコントロールしないとダメだと思います。