安倍首相が5000万件の年金データの照合を1年で終了させると約束した。この話を聞いて部下は全員ムリだと思っているのに製品の開発を1年でやると宣言してしまうプロダクトマネージャのことを思い浮かべる。
この話のポイントは簡単だ。プロジェクト計画を立てる際には、目標を達成するための作業をWBS(Work Breakdown Structure)を作って細分化し、工数を割り出して必要なリソースを割り当て、マイルストーンを設定する。ようするに、Microsoft Project で計画を作るようなものだ。
このプロジェクト計画をプロジェクトメンバでレビューすれば、本当に1年で終わるのかどうか見当が付く。不確定な要素、作業については一部だけ実際にやってみてそのときにかかった工数や時間から全体を予測する。
そういったことをやらずに、精神論だけで1年でやりますと宣言してしまう人は、おそらく、実際のプロジェクトマネジメントをやったことがないのだろう。プロジェクトをスケジュール通りに終わらせるためには、その計画の根拠が必要だ。
怪しい計画には実現できる根拠が薄い場合が多い。もちろん、リスクのない計画など存在しないが、最悪のシナリオの際にどれくらい日程が遅れるのか見積もらないのはまずいだろう。
仕事上で日程の話がでたら、まず、その日程の根拠を聞いてみることをおすすめする。勢いだけよくて根拠のない日程ほど最後の結末がむなしい。
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