そこで思うのは「こんなの人と同じことやっていたら絶対ダメだな」ということだ。就職が厳しくなればなるほど、学生は多くのエントリーシートを出す。人気のある企業には大量のエントリーシートが届くから、スクリーニングをかけなければならない。
就活マニュアルをみんな読んでいるから、スクリーニングして振り分けることが難しい。採用側の立場に立てばいろいろなことが見えてくる。
論外なエントリー者は別にして、マニュアル読んできた学生はみんな同じなのだ。面接したってマニュアル通りの回答をするのだろう。個性を強調しろとマニュアルに書いてあれば、個性を強調するマニュアル通りの対応をするから、採用する方は「また、それか」ということになるのだろう。
ドワンゴはスクリーニングのために入社試験料 2525円を取ることにした。三幸製菓はおせんべいへの熱い思いを自由形式で発表する入社試験を始めた。
菊池良さんは世界一即戦力な男をホームページで表現し、採用を勝ち得た。
要するにエントリーシートや就職試験や面接では差が付かないのだ。簡単なことだ。他の学生と自分は何が違っていて、どれだけその組織に役に立つのかをアピールすればよい。
簡単だと言いつつ、日本の学生には最も難しい課題かもしれない。何しろ、みんなと同じようにすること、型にはまったテストで高得点を取ることを何年間も教え込まれてきたのだから、いきなり個性を表現しろとか、他との違いを強調しろと言われても難しいだろう。
【問題解決力・課題突破力をアピールする】
現在、就職活動を行っている学生は自分の個性や組織内での問題解決、課題突破力をアピールする機会がない。
就職活動が画一化してしまった現在では、採用する企業サイドは学生の資質・本質を企業が見抜くことは極めて難しい。企業は学生が未成熟な状態で、終身雇用を行うリスクを負っている。
学生が未成熟な状態で採用するリスクが避けられないのであれば、頼りにしたいのは採用時点での知識量よりも、採用後の問題解決力や障害の突破力であろう。それは、企画部門だけの要求ではなく、開発部門、生産部門においても同じである。組織内では日々解決すべき問題が山積している。それらの問題に対して評論したり、指示を待っている者と、少しずつでも問題を解決して前進できる人材では組織への貢献度及び人材の成長の度合いは雲泥の差である。
「どうせどうせ」子ちゃんと、「評論家」くんは、組織内で役に立たないし、進化のスピードが恐ろしく遅い。一方で問題解決キッズは、最初に知識がなくても着実にゴールにたどり着き、個人としての成長のスピードが速い。
企業は、採用時点で知識がなくても問題解決能力のポテンシャルの高い問題解決キッズとなりうる学生を採用すべきだと思っている。
問題解決キッズか単なる「評論家」くんかを見分けるには、問題を解決できる実力、実績を見ることだ。
それは、エントリーシートや入社試験や面接の時間内で見せるよりも、菊池良さんのように自分自身のページを作ってしまえばよいのだ。
そんなの今の時代お金を使わなくても簡単にできる。そのページをタダで広く宣伝する方法もある。ただ、そのためのマニュアルが欲しいといったら、その時点で負けだ。
自分をアピールするための工夫は自分の力でオリジナルの示し方で実現するからこそ、問題解決・課題解決の実績となる。
理系志望の学生はそんなスキルがあっても会社の中で役に立たないやと思っているかもしれないが、とんでもない。組織内で自分のやりたいことができるようになるには、組織内個人商店の店主として自分の店の商品を宣伝してアピールする能力がなければいけない。
ただ、プログラミングの能力が高ければ出世は後から付いてくると思ったら大間違いだ。特にソフトウェア技術者は成果物が見えにくいから、改善提案や自分の実績を周りの人にアピールする能力が問われる。製造業ならソフトウェアのことが分からないハードウェア出身の上司に説明しなければいけないこともある。
そういうのは苦手だと言っていると、自分がやりたい仕事さえさせてもらえないことだってある。自分は何が出来て、組織にどんな貢献をしたのかを説明できない技術者は、高い技術を持っていても、支援者が増えていかない。結果として自分のやりたいことができなくなっていく。
エンジニアを目指す就活学生よ、自分のページを作って問題解決能力・課題解決能力を示してみなさい。就活だけでなく、就職後にも必ず役に立つから。
※どうやったらいいか考えない人はダメだよ。(Wix なんかもいいかもしれない)
P.S.
ページができたら連絡ください。本ブログで紹介します。